横綱白鵬(34=宮城野)が3日、千葉・成田山新勝寺で行われた毎年恒例の節分会に参加した。角界からは関脇高安(29=田子ノ浦)、平幕の遠藤(29=追手風)、御嶽海(27=出羽海)、隠岐の海(34=八角)を合わせた5人が豪快に豆をまいた。

歌舞伎俳優の市川海老蔵や、NHK大河ドラマ「麒麟がくる」に出演する長谷川博己、門脇麦、木村文乃、堺正章、本木雅弘、歌手の島津亜矢らも参加し花を添えた。午前11時から3回にわたって行われた「特別追儺(ついな)豆まき式」には約5万人の参拝客が集まった。

白鵬は06年から参加。途中3年のブランクがあったが、09年から連続で参加し今年が12回目となった。令和最初の豆まき、日本国籍も取得し「日本人として最初」の節分でもあった。節目に際に、何らか特別の思いを抱くことの多い白鵬だが「気持ちは全く一緒。そう言われたら全てが『初』になる。全くない」。平成の時代も、日本人になっても心の持ちように変わりがないことを「伝統と文化、(眼前に広がる)風景というか…」という独特の表現で表した。

「天気もいいし、寒くないし、最高」とも。前日2日には、節目の10回大会となる自ら主催する白鵬杯も無事、終了。世界13の国と地域から集まった“少年力士”にパワーをもらった様子。大会名誉会長として労力を割き、一夜明けて疲労もあるだろうが「いい疲れ(疲労感)。子どもたちから、いっぱいパワーももらった。そのパワーを(節分会に集まった)お客さんに豆で返したい」という思いで豪快にまいていた。

また高安は、初の成田山での豆まきとなった。1月の初場所では大関返り咲きに失敗し、3月の春場所(3月8日初日、エディオンアリーナ大阪)では約4年ぶりの平幕への陥落が濃厚。それでも「今まで(参加した豆まき)の中で一番、お客さんの数が多かったですね」と「タカヤス~!」の声援も受け、パワーをもらった様子。再起の春場所に向け早速、4日から稽古を始めるという。