大関とりの関脇朝乃山(26=高砂)が、小結北勝富士(27=八角)をすくい投げで下して4連勝した。立ち合いで右を差したがまわしは取れず、狙った左上手もまわしに届かなかった。じりじり押されて右足裏が俵についたが、踏ん張って押し戻してからすくい投げで転がした。

取組後は「(右は)取れなかった。押されたけど『慌てるな慌てるな』と。(右の)かいなを返した時に相手の頭が上がったので思い切り投げました」と振り返った。まわしが取れなくても強さを見せたが「相撲内容はよくない。前に出られなかったから。自分の相撲ではない」と反省した。

大関昇進の目安の「三役で3場所33勝」まで、残り8勝と迫った。今場所は新型コロナウイルスの影響により史上初の無観客開催。土俵上では背中を押してくれる声援はないが「自分の相撲を取ることだけに集中している。落ち着いて取ることを言い聞かせている」と話した。