7度目の優勝を目指す横綱鶴竜(34=陸奥)は2敗を守り、賜杯争いの先頭に並んだ。

立ち合いから貴景勝の突きを下からあてがって攻めると、右前みつを取り頭をつけて寄り切った。「落ちついていた。とにかく動いて攻めることを意識した」。3場所連続休場明けの今場所。前半戦は星をこぼしたが、連勝を7に伸ばし「日に日に良くなってきている」とうなずいた。

昨年9月の部屋移籍後、初めての優勝が視野に入ってきた。先場所までは持病の腰痛などで休場を余儀なくされたが、連日不安を感じさせない相撲内容。師匠の陸奥親方(元大関霧島)も「うちにきてから今場所前が一番いい稽古ができていた。相撲勘が戻ってきている」と期待を込める。14日目は大関昇進を目指す朝乃山戦。「今日は終わったので明日に集中したい」。白鵬に続いて、若手の壁となる。