16歳で幕下昇進を果たした西幕下54枚目の吉井(時津風)が、1番相撲を白星で飾った。武玄大(藤島)を左差しから一気の寄り切り。「幕下に上がったら強い人ばかり」と言うが、「立ち合いも踏み込めていた。いい相撲がとれた」と手ごたえを口にした。

静岡県焼津市出身で、元中学横綱のホープ。場所前に師匠の不適切指導で、所属していた中川部屋が閉鎖となり、部屋を移った。「みなさんが優しく受け入れてくれた」と環境に順応。「稽古場は稽古場で集中してやれた。(3月以来の本場所も)体作りに集中できていい時間だった」と前向きに話す。

「まず勝ち越しを目指して1番1番頑張りたい」。8月1日が17歳の誕生日。史上最年少の関取昇進は元横綱貴乃花(当時・貴花田)の17歳2カ月。その記録更新は現実的に厳しいが、10代で関取へ、順調に幕下デビューを飾った。