大関貴景勝(24=千賀ノ浦)が1敗を守り、単独での年間最多勝を手中に収めた。右を固めて宝富士の左差しを封じ、出足に任せて一気に突き出し11勝目。7日目の隠岐の海戦以来となる電車道だったが「結果論で話すと良くない。集中して頑張った」と、快勝にも気を緩めなかった。

年間49勝でトップタイだった正代を抜き去った。初の年間最多勝を単独でつかみ取り「ありがたいこと。1年間の積み重ねなので、それは良かった」。13日目は同じ1敗の志摩ノ海との直接対決。1月の初場所千秋楽では幕尻優勝した徳勝龍に敗れたが、似たような状況が再び訪れた。出場最高位として今度こそ“下克上”の阻止を求められる中でも「強ければ勝つと思うし、弱ければ負けると思います」と淡々。「今日も大事だったし、昨日も大事だった。明日も一生懸命やります」と意気込んだ。