大関貴景勝(24=千賀ノ浦)が2年ぶり2度目の優勝に王手をかけた。

関脇御嶽海を突き出して、初優勝した18年九州場所以来の自己最多タイとなる13勝目。立ち合いから1歩も下がらず、回転のいい突っ張りで御嶽海を引かせた。決定戦を含めて過去8勝9敗という相手を圧倒。「一生懸命いくことだけしかできない。いつも通り14日間やってきたことをやるだけだった」と淡々と振り返った。

千秋楽は1差の照ノ富士を迎え撃つ。大一番だからこそ「いま強くなれと言われても強くなれない。明日からどういくとか急にはできない。自分の持っているものを発揮できたらと思う。自然体で、集中してやることが大事」と平常心を強調した。一人大関として引っ張ってきた場所もあと1日。新旧の大関対決となった1年納めの一番を白星で締めくくって、綱とりの起点にする。