大相撲の幕内経験者で7場所連続休場中の友風(26=尾車)が春場所(3月14日初日、東京・両国国技館)出場に向けて調整していることが7日、分かった。電話取材に応じた師匠の尾車親方(元大関琴風)が明かした。

友風は西前頭3枚目だった19年九州場所で右膝関節脱臼により3日目から途中休場し、今年1月の初場所で番付は西三段目95枚目まで降下。春場所では序二段から再出発する見通しとなる。

昨年はトレーニング施設が整っている地元の神奈川を拠点にリハビリを重ね、母校、向の岡工高ではまわしを締めて四股やすり足などの稽古を再開していた。師匠によると初場所後は東京・江東区の部屋に戻って連日、稽古場におりているという。ぶつかり稽古で十両矢後に胸を出したり、三段目力士と相撲を取る段階まで回復。尾車親方は「(けがをする前と比べて)そこまで痩せていない。しっかり鍛えてきたんじゃないか」と話した。

春場所に出場すれば1年4カ月ぶりの本場所となる。師匠は「(復帰は)奇跡ですよね。いい苦労をしてきたんじゃないか」と、大けがを乗り越えつつある弟子に期待を寄せた。