初日に続き4大関安泰の一日となった。注目は結びの一番の全勝対決。熱戦が期待されたが、大関照ノ富士(29=伊勢ケ浜)が、優勝2回の実力者で小結の御嶽海(28=出羽海)に完勝し、早くも4日目にして単独トップに立った。

報道陣の電話取材に応じた協会トップの八角理事長(元横綱北勝海)は、取組前に「御嶽海に勝機があるとすれば」と問われ「いい当たりをして距離を保つこと。(照ノ富士に)押し込まれて(そこから)押し返すには馬力不足だから、いい当たりをすること。御嶽海には『勝機は逃さない』という攻めの厳しさがある」と見通しを語っていた。

だが勝負は、あっけないほど照ノ富士が実力差を示した。立ち合いから押し込んだのは照ノ富士。下がりながら御嶽海も浅い二本差しとなったが、いかんせん窮屈な体勢に。御嶽海の両腕を挟み付けるように絞りながら、両前まわしを引きつけると、169キロの御嶽海がフワリと浮くほどの強烈な引きつけだった。盤石の相撲で寄り切り。同理事長も「立ち合いから押し込まれない。逆に踏み込んで押し込んだから、まわしも取れる。御嶽海には反撃する力がなかった」と照ノ富士の強さを説いていた。