日本相撲協会は1日、来年の大相撲初場所(22年1月9日初日、東京・両国国技館)の番付編成会議を開き、琴裕将(27=佐渡ケ嶽)、芝改め紫雷(しでん、29=木瀬)、北の若(21=八角)の新十両昇進を決めた。また千代嵐(30=九重)の13年名古屋場所以来、8年半ぶりの再十両も決まった。

さきの秋場所で、西幕下筆頭の琴裕将は4勝3敗、西幕下2枚目の芝と東幕下3枚目の北の若は、ともに5勝2敗の成績を収めていた。3人とも九州場所は自己最高位(芝はタイ)で臨んでいた。東幕下4枚目の千代嵐は5勝2敗だった。

奈良県橿原市出身の琴裕将は16年春場所で初土俵。2年足らずで幕下まで上がり、その後は三段目との昇降を繰り返していたが、2年前から幕下に定着。9月の秋場所で初めて1ケタの番付(西幕下4枚目)に上がり、九州場所で関取の座を射止めた。

東京都町田市出身の芝は、高校と大学(埼玉栄高-日大)の2学年先輩にあたる英乃海が所属する木瀬部屋に入門し、14年春場所で初土俵。序ノ口から所要4場所で幕下に上がり、その後は1度も三段目に下がることはなかった。15年九州場所では7戦全勝同士で臨んだ、宇良との同部屋優勝決定戦を制し、16年初場所では十両目前の東幕下3枚目まで番付を上げた。だが、その後は伸び悩み約8年をかけて悲願の新十両昇進を果たした。横綱照ノ富士と大関正代は、同学年にあたる。

山形県酒田市出身の北の若は、埼玉栄高時代に高校横綱になり、逸材として注目されていた。19年春場所で初土俵。序ノ口から九州場所までの15場所で負け越しは3場所だけで、6勝が4場所、5勝が5場所。番付アップの伸びもあり、こちらは3年足らずのスピード昇進となった。八角部屋からは北勝富士以来、5年半ぶりの関取誕生となった。