西三段目29枚目の神谷(19=陸奥)が、西三段目65枚目の羽出山(22=玉ノ井)との全勝対決を制し、三段目優勝を果たした。

右ののど輪を見せながら組み合うと、左を相手の肩に当ててながら土俵外へと突き落とした。6月18日に20歳の誕生日を迎える前に幕下へ上がることを目指していたと言い「今場所はいつもより調子が良くて、体が動いていた」と全勝優勝を決めて喜んだ。

宮崎県児湯郡川南町出身。入門のきかっけは中学3年の時に同県新富町で行われた陸奥部屋の合宿に参加したこと。小学2年の頃から空手をしていたが、相撲経験はそれまでなかった。「良くも悪くも一瞬で勝負が付くところ」にのめり込み、「空手をやめる時には日本一も取っていたので、新しい所で自分を試したかった」と入門を決意。「親からは高校ぐらい行ったほう良いと言われたんですけど、早く入れば入るだけ良いと思った」と迷いはなかった。

18年春場所で初土俵を踏み、空手で磨いてきた相手の動きをよく見て、突きを見せるのが得意とする。目指す力士について同部屋で平幕の霧馬山の名を挙げ「下半身が強く、(足が)残せる力士になりたい。優勝したことで、来場所は番付が上がるんでしっかり対応したい」と抱負を述べた。