大相撲でカザフスタン出身初の関取となった新十両の西十両12枚目金峰山(25=木瀬)が5日、都内の部屋での稽古後に取材に応じ、柔軟な相撲で秋場所(11日初日、東京・両国国技館)に臨む姿勢を見せた。この日は平幕の宇良や十両志摩ノ海らの関取衆との申し合い稽古で9番取って調整。192センチ、176キロの体格を生かした激しい立ち合い、四つや突き押し、投げなど多彩な取り口を見せた。

自身の相撲の型を「右四つでも左四つでも。つっぱりでも」と説明した。決して定まっていないわけではなく「相撲は何とかなったら、何とかしないといけない。どっちでもいけるようにしている」と土俵上で柔軟に対応するために四つも突き押しも磨いているという。

土俵入りで締める化粧まわしは、出身の日大から贈呈されたという。まもなく始まる秋場所。稽古中は長く伸びた髪をまとめていたが、まだまげは結えず「秋場所はザンバラです」とスピード出世の証しのザンバラ姿で臨む。目標は「とりあえず勝ち越しで。ケガしないように頑張りたい」と控えめだが、大器の風格は漂っていた。