モンゴル出身の関脇霧馬山(26=陸奥)が12勝3敗の優勝決定戦を制し、大逆転で初優勝を飾った。

14日目を終えて1差で単独トップの小結大栄翔との本割での対戦は、土俵際まで一気に攻められたが最後は突き落としを決めた。

優勝決定戦も大栄翔が立ち合いから突き放しにくるが、霧馬山は右足を俵に残して勝利した。物言いがつくも軍配通り。1日2連勝の自力で、霧馬山が初の賜杯を手にした。

「ちょっと緊張したが、自分の相撲を取るとの気持ちだった。そんなに良い相撲ではないが、勝てて良かった。全然優勝は考えなかった。1日一番のつもりだった。(入門から)8年で優勝、最高です」

これで小結で11勝した先場所に続き、今場所も関脇で12勝を挙げた。大関昇進の目安は「三役で3場所33勝」とされるだけに、来場所で2ケタ白星を挙げれば昇進は濃厚。今場所の優勝が考慮されれば、場合によっては2ケタ白星に到達しなくても、来場所後の昇進の可能性も出てきた。「1日一番、しっかり頑張ります」。師匠の陸奥親方(元大関霧島)にとっても、初めての弟子の幕内優勝となった。「まずは親方に報告したい」と感慨深げな表情を見せた。