東幕下11枚目の石崎(24=高砂)が、幕下10枚目格付け出しの大の里を突き落としで下した。「脇の下から手を入れて」という思い描いていた狙いとは裏腹に左上手を取り、土俵際に追い込まれても体を開きながら豪快に沈めた。

対戦した大の里は日体大時代に2年連続アマチュア横綱に輝いた大器で、大学の後輩。稽古場でともに稽古したことはあっても、対戦経験はなかった。「(兄弟子で再入幕の)朝乃山関といつも稽古しているんで、怖さはなかった」と一回り大きい相手にも動じなかった。相手の記念すべきデビュー戦で土を付けた。

「(大の里は)でかいし、腰の使い方がすごい。相撲的には全然でしたし、今日勝ったのはたまたま。それは書いといてください」と後輩を気遣うことも忘れない。未来の横綱候補にも目される相手との再戦を願って、「次は十両、幕内で戦いたい」と話していた。