日体大で2年連続アマチュア横綱に輝いた幕下10枚目格付け出しの大の里(22=二所ノ関)が、5連勝で5勝1敗とした。関取経験者で東幕下筆頭の紫雷を、立ち合いから一気に突き出す完勝。「(6日間取組を行った中で)一番いい相撲だった。まわしを取ったら強い相手なので、徹底して止まらずに攻めようと思った。相手は十両も経験しているし(今場所の勝ち越しを決めて)来場所も十両に上がる方。幕下上位の常連でもあるし、学生のころから見ていた。前に行くことだけ考えていた」と、胸を張って答えた。

前日23日の取組後に、師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)ではない、過去に指導されたことのある人物から受けた助言で期するものがあった。「ある方」と詳細は避けたが、その日の取組内容について「あんな相撲を取っているようじゃダメ。話にならない」と言われたという。「カツを入れられました。自分でもそう思っていたので、気を引き締め直した」と、内容にもこだわりたい中で、完勝につなげた。

プロデビューとなった初日の取組は、日体大の2学年先輩の石崎に、土俵際で逆転負けした。その経験もあって、この日は「土俵際の怖さもあったけど、とにかく前に出る意識で取った」と打ち明けた。「次につながる白星。邪念、余計なことは考えず、1つでも白星を先行させたい」。少しでも番付を上げるため、今場所最後の取組へと気を引き締め直していた。

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