新大関豊昇龍（24＝立浪）が誕生した。日本相撲協会は26日、名古屋市のドルフィンズアリーナで秋場所（9月10日初日、東京・両国国技館）の番付編成会議と臨時理事会を開き、関脇豊昇龍の大関昇進を満場一致で決めた。
名古屋市内の立浪部屋で行われた昇進伝達式で豊昇龍は、使者から昇進が決まったことを伝えられると「大関の名を汚さぬよう、気魄一閃（きはくいっせん）の精神で努力致します」と口上を述べた。昇進伝達式を終えた後に立浪親方（元小結旭豊）と一緒に会見に臨んだ。一問一答は以下の通り。
－今の気持ちは
豊昇龍 すごくうれしいっす。（使者を待つ間は）、すごい緊張してました。相撲を取るよりも緊張しました。
－口上に選んだ「気魄一閃」とは
豊昇龍 親方とよく話をして、この言葉にしました。力強く立ち向かう。そういう意味で使いました。練習してても、うまく言えなくて。さっきも待っていた時間で練習していたんですけど、部屋の若い衆に笑われたり、関取衆に「大丈夫だよ」みたいなこと言われていたんで。今日の日は人生で1回しかないと思いますので、すごく緊張しました。
立浪親方 友人と相談し、いくつか言葉を打ち合わせをした。豊昇龍という人を想像してもらって、4つ、5つくらい（候補を）いただいて、本人が最後はこれが良いと決めました。
－決めたときはどうだった
豊昇龍 どんなことにも立ち向かうのは自分の中でもすごくいい。めちゃくちゃうれしかったです。
－100点満点としたら、今日の口上は何点ですか
豊昇龍 満点と言うしかないじゃないすか。自分ではしっかりできたのかなと思ってますけど、どうすかね。
－堂々とした姿でカッコよかったです
良かったす。
－師匠へ。大関の口上を聞いて
立浪親方 ちゃんと言えるかなと心配でした。本当にこういう瞬間を楽しませてもらっています。日頃思っていることが応援しがいのある部屋を作る。ファンの方に少しでも喜んでもらえたら。
＜大関昇進伝達式での主な口上＞
◆貴ノ花「不撓（ふとう）不屈の精神で相撲道に精進」（93年初場所後）
◆若ノ花「一意専心の気持ちを忘れず」（93年名古屋場所後）
◆朝青龍「大関の名に恥じぬよう、一生懸命頑張ります」（02年名古屋場所後）
◆白鵬「全身全霊をかけて努力」（06年春場所後）
◆琴奨菊「万理一空の境地を求めて」（11年秋場所後）
◆稀勢の里「大関の名を汚さぬよう、精進」（11年九州場所後）
◆貴景勝「武士道精神を重んじ、感謝の気持ちと思いやりを忘れず」（19年春場所後）
◆朝乃山「相撲を愛し、力士として正義を全う」（20年春場所後）
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