幕下は西3枚目の日翔志(26=追手風部屋)が6勝1敗で並んだ7人による優勝決定戦を制した。最初に大野城を押し出すと、北大地も退け、最後は嘉陽を押し出して優勝を決めた。3番の激闘で右まぶたからは流血していた。

日大相撲部出身。卒業後、当初は大学関連の職員だったが「頭良くないし、成り上がるには相撲しかない」と角界入りを決意。21年夏場所で初土俵を踏んだ。だが、同年11月に首を痛め、3場所連続休場とどん底に落ちる。

意気込んで入門しながら、いきなりの大ケガで、一時は引退も考えた。それでも、安泰だったサラリーマン生活を捨てた覚悟を思い出し、地道な稽古を続けてきた。次の九州場所は新十両が確定的。「辞めなくて良かった。次はまず勝ち越しを目指したい」と目を輝かせた。