新入幕で西前頭15枚目の大の里(23=二所ノ関)は、勝てば史上最速に並ぶ初土俵から5場所目で金星という、結びの一番で敗れ、8勝4敗となった。初顔合わせの横綱照ノ富士に屈し、金星を期待した場内のファンからため息が漏れた。5場所目での初金星なら、逸ノ城が新入幕の14年秋場所13日目に横綱鶴竜を破ったのに並ぶ最速だった。だが、かなわず、110年ぶりの新入幕優勝は遠のいた格好。ただ、新入幕で横綱と対戦するのは10人目。歴史的な一番だった。

10日目は、三役以上と初対戦となった関脇琴ノ若戦を、立ち合いからもろ差しを許して寄り切られる完敗だった。前日11日目は初の大関戦となった豊昇龍戦に敗れて連敗。右四つから両まわしを引きつけられ、最後は下手投げで転がされた。その豊昇龍戦後は「相手が格上だったけど、2日続けて自分の立ち合いを出し切れていない。簡単にまわしを取られてしまった」と、唇をかんでいた。

同時に照ノ富士戦に向けては「勝つ、負けるではなく、自分の力がどこまで通用するか。出し切りたい。思い切りやるだけ」と、力説していた。気落ちすることなく臨んでいたが敗れ、結びの一番から一転、13日目は幕内前半、2番目と早い時間に隆の勝戦が組まれた。残り3日間、まずは連敗を止め、2桁白星を目指していく。

【初場所】取組結果一覧