史上最多45回の優勝など数々の記録を残した大横綱が厳罰処分を科された。

日本相撲協会は23日、東京・両国国技館で臨時理事会を開き、弟子の幕内北青鵬(22)の暴力行為に対する監督責任で宮城野親方(38=元横綱白鵬)の2階級降格と減俸処分を決めた。これを受け、同親方は委員から最下位の年寄に落ちた(再雇用者の参与を除く)。同協会の処分は7段階に分かれており、降格は解雇、引退(退職)勧告に次いで3番目に重い。

◆日本相撲協会の役職 全てを統括する理事長がトップ。親方の理事は定員10人。以下は副理事、役員待遇委員、委員、主任、年寄、65歳の定年後も再雇用で70歳まで協会に在籍できる参与から構成される。理事長以外の理事は各部署の部長を担い、3人の副理事は副部長職などに就く。理事会に出席できるのは役員待遇委員以上。横綱、大関経験者は委員待遇から始まるため、元横綱の「平年寄」降格は極めて異例。年寄は館内警備などの仕事が主で、花形部署の審判部で勝負審判を務めることは原則としてできない。