西前頭5枚目大の里(23=二所ノ関)は、初優勝にあと1歩まで迫ったが、届かなかったが、敢闘賞(2度目)、技能賞(初)を獲得した。

優勝争いした場所に「長かったですね」と充実感と疲労感が入り交じった表情を見せた。

ざんばら髪の力士として史上初、所要6場所で史上最速など、優勝すれば数々の快挙が加わっていたが、自身よりも先の取組で、単独トップの尊富士が豪ノ山勝って初優勝。「今日の相撲に関しては優勝がない一番だったんでしたけれど、来場所につながる相撲をと思っていた。結果、負けましたけれどやれました」。大関豊昇龍に下手投げで敗れた一番を振り返った。

来場所は初の三役も確実となった。「まだ何もわからないですけれど、ゆっくり休んで、来場所に向けて頑張りたい。(尊富士は)1個上ですし、悔しさも感じていますし、何事も経験になる」。幕内2場所目で上位総当たりだった15日間の経験や悔しさを次にいかす覚悟だ。

石川県津幡町出身で、元日に発生した能登半島地震で被災した故郷の思いも背負った春場所だった。「先月に石川県に慰問に行かせていただいて、多くの方々とお会いして、今場所はすごく応援していただいている場所なので、11勝4敗の成績を届けられてよかったと思います」。ざんばら髪で千秋楽まで優勝争いすた自身も胸に、さらなる飛躍に挑む。

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