大相撲元十両飛翔富士の住洋樹(すみ・ひろき、34)が、米映画「The Wide West」に出演することが、29日までに分かった。今夏に米カリフォルニア州などで撮影が始まり、年内にも公開予定。日本では配信を通じての公開が検討されている。

主演は3人。1人は、この作品のエグゼクティブ・プロデューサーも兼ね、ボディービル・コンテスト「ミスター・ユニバース」で3度の優勝を誇るアレクサンダー・ネブスキー。ネブスキーはこれまで映画16作品をプロデュースした実績がある。もう1人は住で、3人目は未発表。映画の設定は1900年代初めで、大相撲力士が米国を旅行する物語。映画のエグゼクティブ・プロデューサーを務めるアンドリュー・フロインド氏は「ヒロキは演技がうまく、自分の気持ちをうまく表現できる。俳優に向いている。元大相撲力士が、アメリカの映画で主演を務めるのはおそらく初めて。パイオニアになります」と評価する。元力士で、体重200キロを超える体格もキャスティングに結びついた。

住はすでにNetlix「サンクチュアリ-聖域-」の静内役や、「ジョン・ウィック:コンセクエンス」でボディーガード役を好演。どちらも静内はしゃべらない設定で、ジョン・ウィックではほとんどせりふがなかった。今回の「The Wide West」では英語と日本語のせりふがある。

住は「しっかりしゃべれるように、結果を残せるように頑張りたいです。英語のせりふは難しいかもしれませんが、ネーティブに近づけるようにやりたい」と意気込んでいる。

◆住洋樹(すみ・ひろき)1989年(平成元年)7月14日、神戸市兵庫区生まれ。中村部屋に入門し、2005年春初土俵。しこ名は、07年名古屋場所で住から飛翔富士に改名。2011年秋場所で新十両昇進を果たした。17年初場所限りで引退。通算234勝197敗47休。引退後は飲食店経営のほか、18年4月に米プロレス団体WWEのリングに上がった。