大相撲で昨年夏場所に幕下10枚目格付け出しで初土俵を踏んだ大の里(23=二所ノ関)が、昭和以降2位のスピード出世となる、所要6場所で新三役昇進を果たした。日本相撲協会は30日、夏場所(5月12日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表。大の里は西前頭5枚目だった先場所で、11勝4敗と優勝争いに絡む好成績を収め、西小結に番付を上げた。所要6場所での新三役は、同5場所の逸ノ城に次ぐ速さとなった。

先場所までは、スピード出世にまげを結うことができず、ざんばら髪で土俵に上がった。その後も、つい2日前まで行われていた春巡業まで、ざんばら髪のまま。それがこの日、茨城・阿見町で行われた新三役会見に、ちょんまげ姿で臨んだ。まだ大銀杏(おおいちょう)を結えるほどの髪の長さには達していないが、公の場で、まげ姿を初公開した。

新入幕の初場所から、2場所連続で11勝を挙げた。新入幕から所要2場所での新三役は、1958年の年6場所制以降では、北の富士、大錦、逸ノ城の同1場所に次いで4位。朝青龍らと並んだ。

師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)同席で、会見に臨んだ大の里は「(ここまでのスピード出世は)全く想像していなかった。1日も早く、上に上がっていきたいという気持ちを持ち続けていた。三役は、やっぱりすごい。初詣に行った時に『三役になりたい』とお願いして、その目標が早い段階でかなってよかった」と、さらなる飛躍を誓った。

【夏場所新番付1】大の里がスピード新三役の小結、朝乃山は4年半ぶり小結復帰/三役以上編