大相撲の横綱豊昇龍(26=立浪)が、推定1週間の出稽古漬けを宣言した。名古屋場所(13日初日、IGアリーナ)に向けて2日、名古屋市の部屋で相撲は取らず、基礎運動などで汗を流した。稽古後は、3日から連日の出稽古で仕上げる計画を明かした。3場所連続優勝が懸かる、新横綱の大の里に注目が集まる今場所。1月の初場所後に昇進した先輩横綱から、横綱初優勝で先を越されたくない思いの強さがにじみ出た。
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猛暑の中で、猛稽古を重ねる決意だ。豊昇龍はこの日、部屋で四股などの基礎運動やトレーニング、若い衆に胸を出すなどして汗を流した。稽古後は「明日から出稽古と思ってる。行き先はまだ決めてない。(関取衆が)集まるところに。明日からずっと部屋にはいないと思う」と明かした。3日以降は愛知県内各地で連日、35度前後、暑い日は40度近くにも達する予報。立浪部屋同様、稽古場が屋外の部屋も多い中で、相撲勘に磨きをかける計画だ。
豊昇龍はこれまで、本場所初日の少なくとも4日前までは、みっちりと相撲を取る稽古を行ってきた。今場所前も同様なら9日まで1週間は、出稽古で仕上げると想定される。兄弟子の前頭5枚目明生が腰痛を発症し、当面は部屋で関取と相撲を取れない。それも出稽古漬け決意の要因だった。しばらく部屋の若い衆と、稽古場で顔を合わせなくなるだけに「立ち合いに力が入ってない。ケガするぞ」などと、愛情あるアドバイスをいつも以上に多く送った。
「昨日(1日)も幕下に胸を出して、軽く相撲を取って状態を見たけど、なかなかいいんじゃないかな。体の張りも出てきた感じがする」。すでに順調に仕上がってきており、出稽古漬け初日から全開の気配。6月には出身のモンゴルに帰省し「まあ、登ったのは登った」と、詳細は明かさなかったが登山し、自然の中で心身をリフレッシュさせた。気力も充実している。
先場所は12勝3敗で、千秋楽に全勝の大の里に土をつけたが「終わったこと。終わったことを引きずると前に進めないから」と、好成績でも過去は振り返らない。大の里が注目されるが「自分のことだけ考える」と意に介さず。2年前優勝の名古屋場所で再び主役になる決意だ。【高田文太】
○…明生はこの日、腰痛の影響もあって土俵周りのすり足や器具を使った筋力トレーニングなどで汗を流した。「最近までずっと(相撲を)取っていたけど、急に痛めてしまって」と持病再発で、相撲を取る稽古の再開は未定だという。豊昇龍が昇進して以降、横綱土俵入りの露払いを務め、2場所連続で9勝6敗。今場所から大の里が横綱に昇進し、照ノ富士(現伊勢ケ浜親方)から2個奪って以来の金星チャンスも復活しただけに、相撲を取る稽古の早期再開を願っていた。

