大相撲の夏巡業は31日、埼玉・春日部市で行われた巡業で、26日間に及んだ全日程を打ち上げた。この日の朝稽古は、豊昇龍、大の里の両横綱をはじめ、関取衆は申し合いを行わず、ぶつかり稽古などで若い衆に胸を出した。全日程を同行した境川巡業部長(元小結両国)は「平日でも大勢来てもらった、お客さんには感謝しかない。暑いのもあって、各力士はメリハリをつけて稽古していた。横綱、大関は、自発的に子どもの稽古にもたくさん参加してくれ、ファンサービスの姿勢には感心する」と、総じて合格点と総括した。

境川部長は、秋場所(9月14日初日、東京・両国国技館)で注目の力士についても、個別にエールなどを送った。左足親指を痛めて序盤3日間休場し、終盤は左肩にテーピングを施していた豊昇龍については「痛いだの、かゆいだの言っていられない。明日(9月1日)は番付発表だしね」と、言葉こそ厳しいが、7月の名古屋場所では序盤で金星を3個配給し、途中休場した、同じ出羽海一門の横綱の復活を期待していることをにじませた。

横綱として初の巡業となった大の里については「いろいろと、綱締め実演とかあって、そういう面での負担はあったと思う。ただ、そういうお客さんの要望にも、しっかりと応えていた」と、順応性の高さを評価した。全ての所作が速いと指摘されがちだった雲竜型の横綱土俵入りについても「見事なもんですよ」と、成長著しいと感じていた。

秋場所が大関とりの関脇若隆景については「やった時には、いい稽古をしていた。技術の高さは『すごいな』と思って見ていた。全般的に。相撲をよく知っている。しっかりと基本が備わっていて、いい相撲を取りますね」と、場所後の昇進を期待した。夏巡業中に足首を痛め、取組を外れることもあったが、同部長は「(取組を外れたのは)1日だけね。回復力が早かった。バスの中でも一生懸命、冷やしていた」と、問題はないと強調していた。