2場所連続休場明けの横綱大の里(26=二所ノ関)は黒星発進となった。左肩痛で春場所を途中休場し、夏場所を全休して迎えた一番。館内の大きな期待を背に土俵に戻ったが、小結義ノ富士(25=伊勢ケ浜)に押し出された。師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)が口にしていた休場明けの難しさが表れる形となり、2日目以降の立て直しが急務となった。

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土俵を割った瞬間、大の里は両手をひざにつき、顔をゆがめた。立ち合いは2度合わず、3度目でようやく成立。義ノ富士を起こしたが、左を差されると、すぐさまはたいて呼び込み、土俵際まで後退。最後は一方的に押し出された。久々に戻った土俵で白星に届かなかった。

取組後、支度部屋では一点を見つめながら、問いかけには「また明日しっかり気持ちを切り替えてやります」と繰り返した。自らに言い聞かせるようだった。

春場所は左肩痛で途中休場し、夏場所は全休。2場所ぶりの出場で、白星なら初場所14日目の安青錦戦以来となる一番だった。場所前には、二所ノ関一門の連合稽古で大関琴桜と11番相撲を取り全勝。状態を確認しながら復帰へ向けて調整を重ねてきた。

師匠の二所ノ関親方は「稽古場ではよく体が動いていました」としながらも、痛めていた左肩については「うまく使えていました、稽古場では。ただ本場所とは違うので」と慎重に見ていた。「出場することが一番」と、まず土俵に戻ることの大切さを強調。自身の経験を踏まえ、「2場所空けると(相手の相撲の)流れが別物になっている」と話していた。その懸念が、初日の土俵で現実となってしまった。

義ノ富士には過去3戦、不戦敗を含めて全敗。復帰初日からまた壁となった。それでも館内には土俵入りから大きな声援が響き渡った。「やっぱりたくさん応援してくれている皆さんがいるので」。その思いを受け止め、「まだ始まったばかりなので、しっかりやります」と必死に前を向いた。【山田遼太郎】

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