[ 2014年7月15日1時26分 ]

 13日のサッカーのワールドカップ(W杯)決勝戦で敗れたアルゼンチンの首都ブエノスアイレス中心部の広場には試合後、数千人が集まり、代表チームの健闘をたたえた。

 しかし、夜が更けると、覆面の集団が警官隊と衝突。同国政府は120人が逮捕されたことを明らかにした。同国メディアが14日伝えた。

 試合後集まった人たちは国旗を振りながら「アルヘンティナ(アルゼンチン)、アルヘンティナ」と連呼。ある女性は「感動した。私たちにとってはアルゼンチンがチャンピオンよ」と胸を張った。

 しかし、一部が午後10時ごろ以降、商店を略奪したり、通り掛かった車を襲って強盗をしたりし、警察は催涙ガスやゴム弾などで対抗。警官15人を含む70人が負傷した。政府当局者は、暴動は偶発的なものでなく、フーリガン(暴徒化したファン)らによる計画的な犯行だったとの見方を示した。

 首都のパブリックビューイング(PV)会場では約2万人が観戦。敗戦が決まると、ユニホームに身を包み、顔を国旗と同じ青と白に塗ったファンらが頭を抱えて天を仰いだ。優勝すれば28年ぶり、3回目のはずだった。19歳の女性は「私の人生で初めてアルゼンチンが優勝する夢を見ていたのに」とがっかりしていた。