第9回AKB48選抜総選挙(沖縄・豊崎美らSUNビーチ)の開票イベントは中止となったが、開票は無観客の中で開催される。注目は先月31日の速報発表で、過去最多の5万5061票を獲得して首位に立ったNGT48荻野由佳(18)だ。世間を驚かせた荻野の魅力を、AKB48ファン歴9年で、荻野の写真会にも参加経験のある落語家春風亭三朝(38)に聞いた。

 三朝は、AKB48の劇場公演のプロデュース経験もある師匠の春風亭小朝(62)から「君は僕より詳しいよ」と太鼓判を押された落語界NO・1のAKB通だ。荻野はAKB48グループに3人しかいないという顔なじみの1人。きっかけは、動画配信アプリ「SHOWROOM」で荻野の配信を見たことだった。「『この子、面白いぞ』と思って、そのあと写真会に行ったんですよ。いつ見ても明るくて、全力でやっているところがいいですよね。あと、僕は少し変わった子が好きなんです(笑い)」。

 もともと荻野は落語好き。日本テレビ系「笑点」(日曜午後5時半)のカレンダーを部屋の壁に貼り、SHOWROOMの配信では「笑点」の法被を着たこともある。「配信のコメント欄に『今度テレビに出るよ』って書いたら、『そうなんですか!』と言って、ちゃんと見てくれていたんですよ。いい子ですよね」。

 それでも荻野の速報1位には「驚きました。でも、新潟には東京から通ってる人が多いとは聞いていた。日帰りで行けますからね。今年の初めはAKB48に卒業ラッシュが起きて、NGTにファンが流れた。他のメンバーのファンの人が、NGTにいったらしいって話はたまに聞いてました。フレッシュで、ひたむきな姿が応援したくなるんですよね」。

 今年の総選挙では、CD購入やファンクラブ会員になるなどして約200票を投じた。「お金のある限り行きますよ。来月のカードの支払いがどうなるか。あ、やりくりはちゃんとできてますからね(笑い)。荻野さんは、あと3万票ぐらいは増えると思う。神セブン入りの7位に入るんじゃないですかね。総選挙は1年に1回。ビーチ開催が中止になったことは残念ですが、今年はちょっと面白い結果になってほしいですね。世代交代を期待しています」。【松尾幸之介】

 ◆春風亭三朝(しゅんぷうてい・さんちょう)1979年(昭54)3月16日、大分県生まれ。02年5月に春風亭一朝に入門。今年3月に真打ちに昇進し「春風亭朝也」から改名。平成26年度NHK新人演芸大賞で「やかんなめ」で大賞を受賞した。妻もAKB48グループのファンで、結婚前から握手会などのイベントなどに一緒に行っていた。