HKT48兒玉遥(22)がグループから卒業し、ソロで再始動することが3日、分かった。体調不良による休養を経て、今月9日をもってHKT48を卒業し、翌10日からエイベックスグループの芸能事務所「エイベックス・アスナロ・カンパニー」に所属。女優業を中心に活動する。このほど日刊スポーツのインタビューに応じ、ファンとグループへの感謝や決意を語った。

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「インタビュー自体、すごく久しぶりです」。兒玉は緊張気味に話し出した。ショートヘアや、少し舌足らずでいたずらっぽい笑顔は変わっていないが、さらにスリムになり、少し大人びた雰囲気だった。

「今年の春先まで、HKT48の活動を再開しようかとすごく悩んで考えてきました。でも、ソロになっても、ファンの方々に恩返しする方法はあると思い、4月に卒業を決めました。その後ご縁があって、エイベックスさんに所属させていただくことになりました」。卒業公演などは行わないという。

エイベックスグループの印象について「女優業だけじゃなく、音楽関係も扱っている会社なので、自分の幅を広げられると思いました。憧れである沢尻エリカさんや、(AKB48グループの)先輩の川栄李奈さんも所属しているので、心強いです」と感謝した。

11年7月にHKT48の1期生オーディションに合格。中心メンバーとして活躍し、16年の第8回選抜総選挙は9位にランクイン。だが、17年2月から体調不良で活動を休止し、1度は復帰も同年12月から再び長期休養に入っていた。

「15歳でHKT48に入って、無我夢中で突き進んだという感覚です。すごく幸せだったし、夢みたいな景色を見られたと思うんですけど、自分で自分のストレスに気づけなかったんだと思います。いろいろ重なって、キャパオーバーになってしまいました」

休養中については「最初の半年間はずっと引きこもって、ぼーっとしていました」と明かした。一時は引退も考えたが、昨年5月ごろ、元HKT48のSKE48谷真理佳(23)から「絶対芸能界辞めないほうがいいよ。ステージでも、るっぴちゃん(兒玉)はオーラが違うと思ってた」と励まされ、前向きになれたという。今は万全の状態で「心も体も元気になれました。休養期間を長くいただけた環境に感謝です」と笑った。

ファンに向けては「長い間お待たせして申し訳ないですし、それでも待ってくださっている皆さんには本当に感謝です。突然の発表で驚かれるかもしれませんが、これからも皆さんとの関係を大切にしたいです」と伝えた。HKT48に対しても「こうして女優業に挑戦できるのもHKT48があったから。後輩たちにも背中を見せて、お互いにいい影響を与えられる関係でいたいです」と語った。

「8年間、めまぐるしい日々で、あっという間でした。握手会に来てくださった皆さんの顔とか言葉をお守りにして、これから頑張っていきたいです。これは、アイドルの特権ですね」

兒玉は感謝と大きな決意を胸に、新たな道を歩き出す。

▽卒業後初仕事として、舞台「私に会いに来て」(9月13日初日、東京・新国立劇場など)への出演も決まった。96年に韓国で初演し、約20年間再演を繰り返してきたロングヒット作で、次々と起こる猟奇的殺人事件を追うパク・ヨンオク記者役を演じる。舞台初出演となり「すごいワクワクしています。先輩方からとにかくいっぱい吸収したいです。女優として経験を積んで、いつか朝ドラに出たいです」と意気込んだ。

◆兒玉遥(こだま・はるか)1996年(平8)9月19日、福岡県生まれ。11年11月劇場デビュー。愛称「はるっぴ」。特技は開脚。158センチ。血液型O。