クリスマスまであと数日となりましたが、アメリカでは家族でクリスマス映画を鑑賞するのもホリデーシーズンの過ごし方の一つです。一昔前は「クリスマス映画」が一つのジャンルとして成立しており、「グレムリン」(84年)や「ホーム・アローン」(90年)、「ナイトメアリー・ビフォア・クリスマス」「エルフ~サンタの国からやってきた~」(93年)、「サンタクローズ」(94年)など多くの名作が毎年ホリデーシーズンの劇場をにぎわせてきました。

マコーレー・カルキン(04年2月撮影)
マコーレー・カルキン(04年2月撮影)

今年はエディ・マーフィー主演のアマゾンオリジナル映画「キャンディ・ケイン・レーン」が、プライムビデオにて1日から配信中です。キャンディ・ケインとは、赤と白の縞模様の杖型のキャンディで、クリスマスのお菓子の定番。アメリカではこの季節になると自宅をクリスマスのデコレーションできらびやかに飾る有名な住宅街があちらこちらに出現し、それをお菓子にちなんでキャンディ・ケイン・レーンと呼びます。

同作は、近隣住民たちにとって毎年恒例となっているクリスマスの飾りを競うコンテストで優勝を目指すマーフィー演じる主人公が、いたずら好きの妖精とうっかり契約してしまったことから町中が大混乱となるコメディー。マーフィー初のホリデー映画ということでも話題です。

アメリカらしいクリスマスの雰囲気が楽しめる「キャンディ・ケイン・レーン」は、自宅でクリスマスを過ごすのにぴったりの映画ですが、他にもクリスマスに見たい名作がたくさんあります。アメリカのさまざまなメディアが毎年発表する「ベストクリスマス映画」の上位に名を連ねるおすすめクリスマス映画を紹介します。

■「素晴らしき哉、人生!」(46年)

米エスクァイア誌が選ぶ今年の「ベストクリスマス映画60」で首位に輝き、米大手映画評論サイト「ロッテントマト」でも今年の「ベストクリスマス映画10位」に選ばれた「素晴らしき哉、人生!」は、不朽の名作として長年アメリカで親しまれてきたクリスマス映画です。毎年この季節にテレビ放送されることから若い世代にも評価され、80年近い年月を経っても色あせないホリデー映画の定番となっています。

■「ホーム・アローン」(90年)

先日ハリウッドの殿堂入りを果たしたマコーレー・カルキン主演でシリーズ化され90年代に大ヒットした「ホーム・アローン」第1作は、家族で楽しむクリスマス映画のトップに君臨する人気作です。クリスマスの家族旅行に置き去りにされてしまった少年が、泥棒から家を守ろうとあの手この手で立ち向かうコメディーは、公開から33年がたった今も多くの人に愛されています。

■「ダイハード」(88年)

ブルース・ウィリス氏(07年6月撮影)
ブルース・ウィリス氏(07年6月撮影)

失語症と診断されて一昨年俳優業を引退したブルース・ウィリスさんの代表作「ダイハード」シリーズ第1作は、クリスマスイブのロサンゼルスの高層ビルが舞台。ウィリスさん演じるマクレーン刑事が、ビルを占拠したテロリストにたった1人で立ち向かう人気アクション映画です。内容的にはクリスマス映画ではありませんが、イブが舞台ということでクリスマスに「ダイハード」を見る映画ファンは多く、毎年この季節にテレビ放送もされています。

■「バッドサンタ」(03年)

イーサン&ジョエル・コーエン兄弟が製作総指揮を務めるビリー・ボブ・ソートン主演の「バッドサンタ」は、クリスマス映画ランキングで常にトップに入る大人向けの作品。デパートでサンタクロースに扮しながら金庫泥棒を働く史上最悪で前代未聞の泥棒サンタが繰り広げるコメディー犯罪ドラマは、16年に続編も製作されています。

■「キャロル」(2015年)

オスカー女優ケイト・ブランシェットと「ドラゴン・タトゥーの女」(11年)のルーニー・マーラ主演で、パトリシア・ハイスミス原作のベストセラーを映画化した「キャロル」は、クリスマスのニューヨークが舞台。百貨店で働くマーラ演じるカメラマンを夢見る店員とブランシェット演じる客の美しくミステリアスな婦人の愛を描いた作品は、アカデミー賞での主演&助演女優賞Wノミネートをはじめ、マーラのカンヌ国際映画祭女優賞受賞など高い評価を受けています。

■「ホリデイ」(2006年)

キャメロン・ディアス(2010年9月撮影)
キャメロン・ディアス(2010年9月撮影)

キャメロン・ディアス、ケイト・ウィンスレット、ジュード・ロウ、ジャック・ブラックの豪華俳優陣が共演する「ホリデイ」は、同じ時期に偶然失恋した女性2人がインターネットのサイトを通じてクリスマス休暇に互いの家を2週間だけ交換する物語。ロサンゼルスとロンドンにそれぞれ旅立った2人が、新しい出会いによって人生の新たな一歩を踏み出す心温まるストーリーはカップルにおすすめです。

【千歳香奈子】(ニッカンスポーツ・コム/芸能コラム「ハリウッド直送便」)