9月8日から東京・池袋のブリリア・ホールで来日公演中のミュージカル「コーラスライン」を見てきました。「コーラスライン」といえば、無名のダンサーたちのオーディションを描いた作品です。ブロードウェーでは1975年から90年までロングランを続け、日本では劇団四季が79年に初演し、以降、たびたび上演されています。

今回の公演は21年に英国で演出、振付も一新されて上演されたもので、アダム・クーパー演じる演出家ザックが舞台上を頻繁に動き回っているところもブロードウェー版とは異なっています。

そして、キャストの中にジュディー・ターナーに中野加奈子、マギーに小林美亜という日本人が入っていました。中野はロンドンで演劇を学び、ロンドンでロングラン上演中の「となりのトトロ」では月子などを演じ、16年にはロンドン公演でも演じたジジ役で帝劇「ミス・サイゴン」に出演していました。そして、小林は英国と日本の国籍を持っているそうですが、昨年、英国の演劇学校を卒業し、ロンドンで上演された日本生まれのミュージカル「四月は君の嘘」でヒロインの宮園かをり役でプロデビューした新人です。中野のことは「ミス・サイゴン」で知っていたのですが、小林は初見でした。彼女の伸びやかな歌声に「いい俳優だな」と思って、プログラムで確認すると、小林美亜という名前にちょっと驚きました。海外の映画や舞台でも日本人が活躍していますが、こういう海外のカンパニーに日本人の俳優が頑張っている姿を見ると、うれしくなります。ブリリア公演は22日までですが、大阪、仙台の公演を経て、10月10日から東京のシアターHでも公演があります。ミュージカル好きな方は、ぜひ!【林尚之】(ニッカンスポーツ・コム/芸能コラム「舞台雑話」)