ことしもM-1グランプリが始まった。10月3日まで各地で1回戦が行われ、参加者は12月の決勝を目指す。

ここでは「初の決勝を狙う大阪勢は誰か?」を予想してみたい。対象は<1>現在、大阪をベースに活動している<2>これまでにM-1の決勝に進出したことがない…という漫才コンビ。

まず、本命として期待するのはダブルヒガシ(大東翔生、東良介)。コンビ結成は2014年4月。2017年以後、連続して準々決勝に進出。23年には準決勝まで勝ち抜いた(ワイルドカード)。ホームグラウンドのよしもと漫才劇場ではエース級の活躍を続けており、関西の賞レースではABCお笑いグランプリとytv漫才新人賞で優勝している。理屈抜きで笑える爆笑漫才が売り物。劇場では確実にウケており、大阪勢では最も決勝に近い。

続いて19年5月にコンビ結成した豪快キャプテン(山下ギャンブルゴリラ、べーやん)も、決勝メンバーに食い込むだけの実力を持つ。23、24年と連続して準決勝進出しており、実績十分。これまで賞レースでは爪痕を残せなかったが、今年ようやく上方漫才大賞新人賞を獲得し、上昇気流。ギャンブルゴリラが汗まみれになって大声をあげ、べーやんに食ってかかる掛け合い漫才は抱腹絶倒ものだ。

ダブルヒガシの大東、豪快キャプテンのギャンブルゴリラはともに太めの体形で、お笑いファンに愛されるキャラクターの持ち主。インパクトのあるネタと出会えれば、チャンスは大きい。

穴として注目したいのは、若手の例えば炎(タキノルイ、田上)。結成は20年4月。NSC(吉本総合芸能学院)に二人で入学したが、出席日数不足のため卒業できず。1年間アルバイトして再入学した苦労人。昨年のM-1グランプリで準決勝を経験したのは大きなプラス材料だ。9月3日には初の東京単独ライブを開催するうえ「よしもと漫才リーグ」では関西4チームのひとつでキャプテンを任されるなど、充実期を迎えている(他はツートライブ、黒帯、ダブルヒガシがキャプテン)。

最後に「超穴」としてマーメイド(田村境祐、テクニック。)を推したい。結成は21年4月。昨年、初めてM-1準々決勝まで進出したばかりだが、ロン毛&いかつい体形、ドスの利いた低音というテクニック。のキャラは強烈。一発ツボにはまれば一気にブレークする可能性を感じさせる。

昨年のM-1で決勝に出た大阪勢は、バッテリィズとジョックロックの2組のみ。準優勝し、東京へと移ったバッテリィズのM-1後の活躍はめざましく、ジョックロックも大阪で確実にパワーアップしている。決勝のステージは芸人にとって、大きく羽ばたくためのチケット。初の決勝ステージに躍り出るのは誰か?【三宅敏】(ニッカンスポーツ・コム/コラム「ナニワのベテラン走る~ミナミへキタへ~」)