乃木坂46生田絵梨花(24)が、今日14日から2日間横浜アリーナで開催される卒業コンサートへの意気込みを語った。中心メンバーとして長年グループを引っ張り、女優としても第一線で活躍を続けた。乃木坂46としてのラストライブ。「アイドルをやりきりたい」という並々ならぬ決意や、同期や後輩への思いも明かした。

花束を手に笑顔を見せる乃木坂46生田絵梨花(撮影・菅敏)
花束を手に笑顔を見せる乃木坂46生田絵梨花(撮影・菅敏)

卒業コンサートでは“主役”である生田の出番が多いという。「かなり、出てるんですよ」と笑った。

「最近は特に後輩が増えて、ライブ中もパートが分担されていたりして“休憩ゾーン”みたいなところもあるんですけど、今回通しリハーサルをやったら今までにない疲労感でした。でも、バッドなイメージのほうではなく、楽しいという爽快感のほうが大きいですね。ちゃんとやりきれたら、とてつもない達成感になりそうです」

セットリストも希望を伝え、構成なども決めたという。「(秋元)真夏からも『卒業間際になんでこんなに頑張ってるの!?』って驚かれました」と笑った。「周りの方々に花道を作ってもらったりとか、いろんな卒業のパターンがあるけど、私はなんかもう『最後にアイドルをやりきりたいっ!』と思っちゃったんですよね」と明かした。

11年8月1期生オーディションに合格。屈指の人気メンバーとして10年間大活躍し、女優として「レ・ミゼラブル」など本格ミュージカルにも多数出演した。時には女優業のためにグループ活動を休む場面もあった。「両立させてもらっていたので、参加できない活動も結構あったんです。だからこそ、ちゃんと走りきって終わりたいという気持ちが大きいのかもしれません」と自己分析した。

花束を手にする乃木坂46生田絵梨花(撮影・菅敏)
花束を手にする乃木坂46生田絵梨花(撮影・菅敏)

デビューした12年には「辞めます」とスタッフに申し出たこともあった。「こんなに続けるとは思ってなかったです。ここまでいられて本当によかった」とほほ笑んだ。「この1年で後輩と一緒に活動したり、話す機会が増えたんです。こっちが励ますだけじゃなくて、たくさん刺激ももらえました」と振り返った。

苦楽を共にした同期への思いも強い。「やっぱりどんどん1期生が少なくなっていく中で、焦りや不安もちゃんと共有できたのもよかったです」と打ち明けた。「ただ自分が気持ちよく卒業すればいいっていう話ではないんですね。だから、送り出してくれる人たちのためにも何ができるか、ずっと考えています。そんな大層なことはできないと思うんですけど、とにかく最後まで力を注ぎきりたいです」と力を込めた。

大みそかをもってグループから卒業する。「乃木坂全体の仕事がなくなって時間ができると思うんですけど、もともと何かやってないと落ち着かない性格なので、どうしようと思っています」と笑った。既に来年上演のミュージカルへの出演も発表されている。「いろんな作品で通用する表現力を身に付けたいですし、映像作品にも挑戦していきたいです」と意気込んだ。

さらに「乃木坂を離れても音楽活動をしたいと思っています」と意欲を示した。「どういう形になるかは分からないですけど、ライブとかだったらファンの方と向き合う時間が作れるじゃないですか。最近は『ディナーショーやってほしい』ってすごく言われるんですよ」と笑顔で明かした。

乃木坂46としてのラストライブは2日間生配信も行われる。会場だけではなく、カメラの向こうにいるファンへ感謝の気持ちも表現する。「この10年は、自分の人生だけじゃなくて、応援してくれた方々の10年間でもあると思う」としみじみ。「乃木坂とか私を知れて、応援してよかったって思ってもらいたいし、ちゃんとあいさつというか、感謝とお別れを伝えられたらと思います」とうなずいた。【取材・構成=横山慧】

◆生田絵梨花(いくた・えりか)1997年(平9)1月22日、ドイツ・デュッセルドルフ生まれ、5歳から東京育ち。3歳でピアノを始め、全国大会出場経験もある。11年8月加入の1期生。愛称「いくちゃん」。19年4月に「第44回菊田一夫演劇賞」受賞。160センチ。血液型A。

花束を手に笑顔を見せる乃木坂46生田絵梨花(撮影・菅敏)
花束を手に笑顔を見せる乃木坂46生田絵梨花(撮影・菅敏)