TBSは1日、性加害報道があった俳優香川照之さん(56)に関し、金曜MCを務める朝の情報番組「THE TIME,」からの降板を発表しました。

折しもこの日は、同局の10月期改編説明会(オンライン)。春秋2回行われる放送局の晴れ舞台でした。ドラマ、バラエテイーなどの新番組がお披露目されましたが、質疑応答は香川さんと「THE TIME,」の対応に関するものに集中。編成部長が回答に追われる展開となりました

新番組の紹介が20分ほどで終わり、質疑応答コーナーになると、香川さんの性加害やパワハラを伝えた週刊誌報道への所感を求める質問が相次ぎました。局としての受けとめのほか、香川さんが番組内で謝罪した8月26日時点では続投予定だったのかの確認や、降板を判断したタイミングなど。また、金曜日の後任として江藤愛アナウンサーの起用が発表されたことから、同アナへの期待や、香川さんの再登板はあるかなどの質問も飛びました。

この7月に編成部長に就任したばかりの渡辺真二郎氏は、「ニュースをお伝えする情報番組として、視聴者の皆様に不信感や疑念を持たれることがあってはならないと考えており、所属事務所と協議した上で判断した」とするリリースを繰り返す形での対応となりました。ちなみに、同局が改編説明会開催のお知らせをマスコミ各社に案内したのは8月18日。週刊誌報道のだいぶ前だっただけに、思わぬタイミングで騒動が重なってしまった形です。

10月に放送1年を迎える「THE TIME,」の評価について、渡辺編成部長は「視聴率的にはまだまだ頑張らなければならない状況」。一方、他局を含めた同時間帯の占拠率では「実はいちばん健闘している」とし「少しずつ認知と視聴習慣がついてきた認識している。この流れを受け継ぎ、リニューアルの検討を進めているので、視聴率を上げていきたい」と意気込みを語っています。

結果的にMC変更という大きなリニューアルとなりましたが、「THE TIME,」のタイトル認知が上がったのも事実。志を合わせ、一丸となった番組作りを期待したいと思います。

【梅田恵子】(ニッカンスポーツ・コム/芸能記者コラム「梅ちゃんねる」)