大ヒットしたNHK連続テレビ小説「あまちゃん」の“琥珀の勉さん”役など名脇役として知られる俳優の塩見三省(68)が、2014年に脳出血で倒れて以来、約2年ぶりにドラマ復帰する。

 塩見は15年3月に更新したブログで「1年前の今頃、体調を崩して入院し、病院と自宅でリハビリの毎日を送っていました」と明かしていた。

 26日放送のNHK「あさイチ」に出演しテレビ復帰を果たした塩見。14年3月に脳出血で倒れていたことを明かした。現在も後遺症が残っており、リハビリに励んでいる。

 病に倒れた当時、まずは命があったことを喜んだが、次第に自分が失ったものを自覚し、「ああ、もう俳優は無理なんだな、昔の自分に戻ることはできないんだな」との思いから、「自分が受け入れがたくて、毎日毎日病院のベッドで泣いていた」という。

 しかしリハビリ中の病院で、長嶋茂雄氏に偶然出会い、励まされたことで気持ちが前向きになったという。少年時代から自身にとって大スターだったという長嶋氏との出会いを少年のような笑顔で語った塩見。「おれもリハビリを繰り返して、これくらい格好良くなりたい」と目標が出来た。

 そして27日スタートのNHK「恋の三陸 列車コンで行こう」でドラマ復帰を果たす。塩見は三陸の元漁師役で、数年前に病に倒れもう一度漁に出るためにリハビリに励むという役どころ。まさに現在の塩見をそのまま描いている。自身の役について「病に倒れ、なんとか再生していく。この姿を見せることが……本当におこがましいんですけど、皆さんの何かと重なりあったらな、と思います」と語った。

 2年ぶりに復帰を果たした塩見は、「僕を2年間支えてくれた人、寄り添ってくれた人、そういった人たちのおかげでここに居られることに、感謝です」とコメント。「長嶋さんみたいにリハビリして、もう一度、戻ってきます!」と力強く語った。