津川雅彦(77)が、13年7月に発表され、現在も全国各地の交番などに掲出されている、北朝鮮による拉致問題解決を啓発するポスターのモデルを、ボランティアで務めていたことが23日、分かった。

 東京・角川シネマ新宿で行われた、津川がナレーションを務めた映画「生きとし生けるもの」(今津秀邦監督、6月3日公開)完成披露試写会の壇上で、拉致問題担当大臣だった古屋圭司衆院議員が明かした。

 古屋氏は、懇意にしていた津川から、この日の舞台あいさつに高橋はるみ北海道知事を招聘(しょうへい)できるよう、働き掛けを頼まれ、実現した縁で登壇した。その壇上で、津川が拉致問題解決を啓発するポスターのモデルを、ボランティアで務めていたことを明かした。

 古屋氏 拉致問題担当大臣の時に、津川さんに「ぜひイメージキャラクターとして出てくださいよ」と言ったら、「私は、かつて子どもが小さかった時に、誘拐されたことがあるんです。無事で帰ってきたからいいけれど、北朝鮮に何十年も(子どもを)拉致されたままの親の気持ちって、すごく分かるんですよ。ぜひ引き受けましょう!!」と何と、全くのボランティアで引き受けていただいた。全国にポスターが張ってあり、情報発信していただいています。(拉致問題を)なかなか、まだ解決できていないのが悔しいですけど。

 津川は「拉致担当大臣だった古屋さんにお願いして、高橋知事との間に取り持っていただきました」と古屋氏に感謝した。【村上幸将】