過去にネット上で殺人事件の犯人だと書き込まれ、長年に渡り誹謗(ひぼう)中傷を受けた経験を持つお笑いタレントのスマイリーキクチ(45)が、いまなお殺害予告を受けていることを明かした。

 キクチは10日放送のフジテレビ系「バイキング」に出演。10年におよんだ被害を振り返るとともに、「いまだに殺害予告も来ます。まだネットに殺人事件の犯人だとかいっぱい書いてあり、消えてないので」と明かした。

 2009年1月までに中傷犯19人が摘発されたが、今も残る書き込みによって仕事がなくなってしまう実害もあるらしく、「3月に生放送があったんですけど、子どもたちがいっぱいいる場所だったので(撮影)できなくなってしまって…」とキクチ。誹謗中傷や虚偽記事などネット上の問題が後を絶たない現状に、「法律もそうだし、教育もそうですけど、しっかりイチから『言葉が犯罪になる』ということを意識して使ってもらいたい」と願った。

 キクチは過去に東京・足立区で起きた「女子高生コンクリート詰め殺人事件」に関与したなどとネットに書き込まれたことで、10年以上にわたっていわれなき誹謗(ひぼう)中傷被害を受け、11年にはその経験をつづった「突然、僕は殺人犯にされた-ネット中傷被害を受けた10年間」を出版し話題になった。