韓国の男性5人組音楽グループA-JAX(エージャックス)が、都内で行ったシングル「Romeo」の発売記念イベントを取材した。脱退や新加入もあり、今は5人体制での再スタート。5人はイベントでファンと楽しそうに交流し、また日本で活動できるという喜びに満ちあふれていた。

 イベント後、囲み取材での5人は、実に礼儀正しかった。「しちゅれい(失礼)します!」。決して流ちょうではないが、一生懸命に覚えたであろう日本語で元気よくあいさつしながら、5人は取材場所に現れた。お互いの仲の良さなどを熱弁した後、報道陣1人1人の目を見て、おじぎしながら「ありがとうございました!」と、これまた丁寧に退出していった。好感度バツグンの5人だった。

 芸能界とスポーツ界の違いはあれど、マスコミと取材対象者の関係や距離感、取材方法は、国によってまちまちだ。韓国でスポーツ取材経験の長い記者に聞くと、韓国人はマスコミに強い敬意を持っているという。儒教の国だから、上下関係に近い認識なのかもしれない。

 対照的に両者の距離がとても近い国もある。中国では、試合や取材後に報道陣が選手にツーショット撮影を求める場面を目の当たりにし、驚いたことがあった。イタリアでは、選手と記者が友人関係になりやすく、取材はもっぱら直接電話。記者が現場にいないのに、翌日にはその選手の記事が出ているときもある。ドイツでは、なんと会見場にビールを出すカウンターがあり、記者と選手がビールを飲みながら試合を振り返っていた。

 日本での両者の関係はどうだろう? 特に距離が近いわけでも、逆にものすごく敬意を持たれているわけでもないような気がする。それにしても、お国柄って、こんなところに出るんだなあ…。