今年5月、肺炎で死去した元宝塚女優の月丘夢路さん(享年95、本名井上明子)のお別れ会「月を想う宴」が25日、都内で開催され、北島三郎(80)森英恵さん(91)舘ひろし(67)らが出席した。

 新宿コマ劇場の座長公演で共演した北島は「本当に美しい方でした。母親役で出てもらいましたが、僕を抱いて息を引き取るシーンがあって、今でも感触が残っています」と振り返った。「大往生という言葉は使いたくない」といい、「生かされている分、生きていきたい。どんどん先輩たちが旅立っていくの寂しいけど、生かされている分自分ももう少し頑張ります」と話した。

 日活映画で衣装を担当した森さんは「足がきれいな人でした。ロングスカートが流行っていても、月丘さんには足がきれいに見えるように短いのをデザインしました」とエピソードを話した。「プロでした。女優としても、女性としても」といい、「がんばりましたね」と最後にあいさつをしたことを明かした。

 浜木綿子(81)は「94歳の誕生日招いてもらいました。あれが最後になりましたが、会えてよかったです」。その時「私の耳元で『元気でね』と言ってくれました」と思い出を話した。

 祭壇は「月と森」をイメージ。その中央には月と、09年に写真家立木義浩氏が撮影して月刊誌「家庭画報」に掲載された写真が飾られ、約200本の小さなキャンドルで彩られた。

 この日は約600人が出席した。