歌手美川憲一（７１）が１４日、都内で、覚せい剤取締法違反（使用）で１１日に逮捕されたものまねタレント清水アキラ（６３）の三男でタレント清水良太郎容疑者（２９）について、「バカヤロー！」などと厳しく批判した。美川がデヴィ夫人と開催する世界の被災者を支援するチャリティーイベントを前に会見した。

　美川は９月２９日放送のＴＢＳ系「今夜解禁！　ザ・因縁」で同容疑者と共演しており、逮捕を受けて取材オファーが殺到したことから急きょ、会見の場を設けた。神妙な面持ちで現れた美川は、開口一番「バカヤロー！　そう言いたいわよ」と一喝。逮捕当日に父アキラが、妻で同容疑者の母の腰手術に付き添っていたことを引き合いに、「奥さんが手術をなさって、そういう状況だからこそバカヤローですよ」と厳しい言葉を並べた。

　同番組内で同容疑者は、今年２月に違法カジノ店での賭博疑惑が報じられたことに、「そもそも違法な店と知らずに入っている、だまされている側なんですよ」と潔白を主張していた。これに対し美川は「行っちゃったあなたが悪いのよ。１歩間違えたら捕まっていたかもしれない。（違法賭博を）しちゃいけないところに行ってるんだから」などと指摘していた。８月２５日に行われた収録を振り返り、美川はこの日、「覇気がなかったとは思った。詮索はしたくなかったけど、ひょっとしたらとは思った」と、当時から様子がおかしいことを不審に思っていたことを明かした。

　アキラが同容疑者の所属契約を解除する方針であることについて、美川は「当然よ。そこから地に落ちて、はい上がるのは自分だから」と支持した。一方で、タレント性の高さは認めているという。１３年には美川が座長を務める「おだまり！　劇場」で共演。「いいところもいっぱい知ってるんですよ。（事件後に）『あんなに歌がうまいのに、なんであんなことを』と言っていた知り合いもいる」と話した。それだけに、同容疑者の今後については「時がたった時に、自分の事務所じゃなくて、どこか（別の事務所）に預けて、たたき込んでもらった方がいい。時間はかかると思うわよ」と、芸能界復帰に消極的な見方はしなかった。

　報道陣から、「良太郎容疑者にかける言葉があるなら」と聞かれると、美川は「親を泣かしてきて、ファンを裏切って、ほんとにバカヤローね」と吐き捨てるように言って会見を締めくくった。