ダブルアンコールで、卒業を発表している伊藤万理華(21)中元日芽香(21)を送り出すセレモニーが行われた。

 アンコール終了でメンバー45人がいったん退場後、ステージ上にかかった幕が突然、下りるサプライズ。メンバーたちが三たび登場すると、5万5000人のファンから大歓声が上がった。

 アルバムに収録されている人気曲「きっかけ」のイントロがかかり、メンバーは花道を通ってファンの近くへ移動。すると、伊藤万、中元を中心にメンバーの輪ができた。キャプテン桜井玲香(23)や生駒里奈(21)らが大粒の涙をこぼし、巣立っていく2人の門出を祝福した。

 卒業とともに芸能界引退を決めている中元は、大好きな楽曲「君の名は希望」を歌えたことを喜んだ。「『君の名は希望』の『未来はいつだって新たなときめきと出会いの場』という歌詞が好き。これからの乃木坂、万理華の未来がすてきなものになると信じています」と頭を下げた。

 公演中は決して泣かなかった伊藤万も、さすがに最後は涙を見せた。ときおり、声を詰まらせながら「ありきたりかもしれないかもしれないけど、皆さんの応援があって、大好きなメンバーやスタッフいたから、アイドルとしてこのステージに立てたと思う」と感謝を口にした。「乃木坂にとっても、私にとっても、日芽香にとっても、これがスタートになる。これからも突っ走っていきたい」と決意を語った。

 ステージに2人だけで残ると、伊藤万は客席のファンに「し~っ」と歓声を止めるよう求めた。すると、2人でマイクを外し、地声で「ありがとうございました!」と再びファンに感謝。満面の笑みを見せ、ステージを後にした。