演歌歌手北山たけし(43)が先日、都内のバースデーライブで涙をこぼしました。

 トーク中、今年がデビュー15周年という節目の年であることに触れ、「ここ数年は悔しい思いが続いていました。今年は…」と話した後で絶句。涙をこぼしたのです。

 げんこつをいとわない父親から、幼少のころからスパルタ教育で厳しく演歌をたたき込まれてきました。その反動か!? 素顔の北山はすごく周囲に優しいのです。スタッフらへの気配りも欠かさず、口調もすごく優しいので「もしかしたら、オネエなのかも…」と疑ったことがあるほど。取材陣でも、人柄について悪く言う声は聞こえません。

 4月4日発売の新曲「津軽おとこ節」が今年の勝負曲。その曲を引っ提げて北山が目指すのは、NHK紅白歌合戦への返り咲きです。05年~09年まで5年連続で出場しましたが、その後は縁がありません。

 紅白に演歌歌手が出場するのは、ここ数年はますます狭き門です。新しい人を出演させるため、常連となっているベテラン歌手が落選して「演歌歌謡曲の枠」を譲る。そんな構図が見えます。

 紅白に返り咲くには、CDが爆発的に売れ、世間的にも広く支持をされないと厳しいというのは、北山自身が一番分かっているはずです。それでも、「年末には、皆さんによい報告をしたい」と言い切りました。ここ数年、苦しい時でも支え続けてくれたファンに誓ったのです。

 取材をする上では公私をキチンと分けて考えないといけません。でも、北山の涙と決意を目の当たりにした記者としては、この1年の動きをしっかりと見守っていきたいと思いました。