米映画「インフィニティ・ウォー」(4月27日公開)の日本語版声優「集結式」が先日、都内で行われた。「アベンジャーズ」シリーズでは19本目となる作品だ。

 ブラック・ウィドウ役の米倉涼子(42)とファルコン役の溝端淳平(28)はこのシリーズと関わって6年目になる。「ブラックパンサー」の妹シュリ役の百田夏菜子(23)は今年からの参戦となった。

 米倉は「映像の中では仲間とともに戦うんですけど、吹き替え作業はせまいスタジオの中で1人っきり。孤独な闘いなんですよ。それなり過酷なんです」。テレビドラマの視聴率女王が謙虚に話す。

 一方の溝端は、シリーズ同期ながら、作品の背景に関する米倉の質問に的確に答え、アベンジャーズ博士ぶりを見せつけた。百田も「これからも出番があるのがとっても楽しみです」と、それぞれに前向きな姿勢が印象的だった。

 イメージを大切にする配給ウォルト・ディズニー社の考えもあり、いったん声の出演が決まれば、そのキャラクターが作品に登場する度に原則日本語版での出番となる。米マーベル・コミック誌のヒーローたちが共演、客演、主演を繰り返すシリーズでは、しばしば登場機会が巡ってくるわけだ。

 プロの声優に混じっての仕事だけに、当初ネット上には「違和感」を指摘する声も上がったが、作品を追うにしたがってイメージも定着。むしろ、それぞれのキャラクターになくてはならない「声」となっている。

 そもそも老舗コミック誌の中で練り上げられたヒーロー像のイメージが悪いはずがない。

 先々の「連投」を見すえるからこその声優の高いモチベーション→声優当人とヒーローの日本語版での相互イメージアップ→結果「連投」…。

 意欲的な3人の話を聞きながら「アベンジャーズ」シリーズ好循環の法則が実感できた。