昨季、リーグ王者に輝いた川崎フロンターレは、川崎市在住で歌手の西城秀樹さんとの縁が深く、突然の悲報に驚きと悲しみに包まれた。川崎Fは00年から7月にホーム・等々力競技場で「川崎市制記念試合」を開催しており、西城さんは00年の「川崎フロンターレ-川崎ヴェルディ」の試合でハーフタイムにスタジアムを1周しながらヒット曲「YMCA」を歌った。04年からはほぼ毎年、西城さんが「市制記念試合」に登場し、サポーターも一緒に踊りながら盛り上がっていた。昨季も、体調が万全ではないにもかかわらず、豪雨の中の「川崎フロンターレ-ジュビロ磐田」の試合に登場していた。

 MF中村憲剛(37)は「びっくりしました。フロンターレのイベントでとてもお世話になっていた。スタジアムが満員になる前から、市制記念試合ではほぼやっていただいて、Jリーグの中でも夏の風物詩のようになっていた。あの空間でYMCAでみんなで巻き込むパワーがすごくあった。いつも、どんなときも来てくださって。ショックですし寂しい。ご冥福をお祈りしたいです」と言葉を詰まらせた。DF車屋紳太郎(26)は「自分が加入する前から、フロンターレを盛り上げてくれた方。連覇という形で恩返しができれば」と話した。