「傷だらけのローラ」「YOUNG MAN(Y.M.C.A.)」などのヒット曲で知られ、ドラマやバラエティー番組でも活躍した歌手の西城秀樹(さいじょう・ひでき)さん(本名・木本龍雄=きもと・たつお)が16日午後11時53分、急性心不全のため横浜市内の病院で死去したことが17日、分かった。63歳。葬儀・告別式は26日に東京・青山葬儀所で営まれる。

 西城秀樹さんは、4年前から「同窓会コンサート」に出演していた。生前最後のステージは、4月14日の栃木・足利市民会館での同公演。共演した歌手西口久美子(67)は、日刊スポーツ新聞の取材に「驚いて言葉にもなりません」と早すぎる死を悼んだ。

 「普通の、いつも通りのコンサートでした。亡くなったとニュースで知って、驚いて言葉にもなりません」。西口は言葉少なに、そう話した。

 往年のスターが一堂に会する「同窓会コンサート」。西口によると、4年前に同タイトルでスタートして「昨年と今年は少し減ったけれど、年間80本くらいやってきました」。いつも一緒にいるメンバーなので、出演者やスタッフは「本当にすごく仲が良い」という。ラストステージの4月14日は秀樹さんの63歳の誕生日の翌日。「出演者とお客さんとみんなでケーキでお祝いをしました。すごく元気だったから、お亡くなりになったと聞いてショックが大きいです」。

 秀樹さんは公演会場でもリハビリに懸命に励んでいたという。「階段を上り下りしたり、廊下を何度も往復をしたり。本当に一生懸命でした」。西口や秀樹さんら主演者は、ある約束をしていた。それは「2020年の東京オリンピック・パラリンピックまで頑張って公演を続ける」ということ。「ダメじゃん。頑張るって言っていたのに…」。

 年齢は西口が5歳上だが、デビューは同時期だったという。「デビューからずっと一緒に頑張ってきたんです」。17日夜、これから秀樹さんのご遺体と対面をするタイミングでの取材だったが、「何と言葉をかけていいのか本当に見つからないんです」と話した。