女優音無美紀子(68)が29日、同日朝亡くなった女優赤木春恵(あかぎ・はるえ)さん(本名・小田章子=おだ・あやこ)の東京都府中市の自宅を弔問し、報道陣の取材に応じた。事務所には、弔問に訪れた。赤木さんとは事務所の先輩、後輩の間柄で、多くの舞台で共演し、旅番組でも共演するなどしてきた。

音無は「ご一緒した舞台が数知れず。プライベートでもかわいがっていただきました」と切り出し、食事を通して見た赤木さんの姿を語った。舞台の楽屋では、料理を振る舞ってくれたそう。「(共演者で)ママのごはんを食べてない人はいないんじゃないかしら。いろんなお料理をいっぱい教えてくださって、『食べろ、食べろ』と。ママの楽屋にはお米とお肉、野菜、卵がどっさり届くんです。舞台をご一緒する時は、必ず、おわんとおはしを持参で、ママの楽屋に置いておくんです」と振り返った。

音無の長女で女優村井麻友美(36)も「ごはんを炊いてくださったり、ホットドッグを買ってくださったり。舞台をご一緒した1カ月は太りました」と笑っていた。

「渡る世間は鬼ばかり」に代表されるように、周囲につらく当たる役も多かった。音無は「ママは人の悪口は言わない人で、怒ることもなかったです。(きついせりふについて)『本当にこんなこと言う人、いるのかしら。嫌な人やるでしょ、私』と笑ってました。でも、演じる時は徹底的にやって、いい人ぶろうなんて思わなかった」と、赤木さんの女優魂も語った。