俳優高良健吾(31)が4日、都内で、主演映画「アンダー・ユア・ベッド」(19日公開)の完成披露上映会に出席した。

同作は作家大石圭氏の同名小説の映画化。孤独な人生を送る男のほんの微かな甘い記憶に残る、ゆがんだ愛を純粋に描いている。高良は、幼いころから存在感がなく、誰からも名前すら呼ばれたことがない三井直人を演じる。

「30代になって1年目の作品で、自分では思ったことのない欲、『結果がほしいな』と思った作品です」と話した。また「この映画がどうみなさんに受けとってもらえるのか興味があります。そういう映画になっています」とアピールした。

演じる三井については、「久しぶりに痛々しい役」とした。同様の役は10代20代でも演じたきたが、当時は役の問題を自分の問題にし過ぎていた。「20代後半になったころ、このまま続けていったらどこかで不具合がでると思っていた。30代になって、役の問題をどういう距離感で作品の中でいられるのか。自分の問題にし過ぎないでどう表現できるかを楽しめました」と新境地の第1歩を踏み出した作品に位置づけた。

この日、西川可奈子、安部賢一(46)三宅亮輔(24)安里麻里監督(43)も登壇した。安里監督は「この作品はタイトルからいかがわしさを感じるかもしれませんが、見返りを求めない愛の物語です。内容は重いかもしれませんが、ちゃんと向きあって撮ったからこそ伝わる“救い”も入っている作品。その思いが刺さってくれたらうれしいです」と話した。