テレビ朝日は29日、新型コロナウイルスに感染後、現在も自宅療養が続く報道番組「報道ステーション」(月~金曜午後9時54分)のメインキャスター・富川悠太アナウンサー(43)が、6月4日の放送から復帰すると発表した。当面は木、金曜日のキャスターを担当し、月~水曜日に関してはフィールドリポーターとして取材活動に従事するとした。富川アナは同局を通じ「番組で繰り返し感染予防を呼び掛けていた立場にもかかわらず、このような事態を招き、視聴者の皆様、関係者の皆様に大変なご迷惑をおかけしました。深く反省しております」と謝罪した。

その上で、富川アナは「また、治療に当たってくださった医療従事者の皆様に深く感謝致します。復帰に際しては、初心に戻ってニュースに地道に向き合いたいと考え、現場取材にも携わらせていただきます。視聴者の皆様から電話やメールでいただいたお叱りの言葉を、これからの仕事に必ず生かして参ります」と、自ら志願して現場取材に戻ることを強調した。

テレビ朝日は前日28日に、5月の定例社長会見が中止となったことを受け、テレビ・ラジオ記者会が提出した質問に書面で回答。富川アナの復帰時期について「降板するということはありませんが、復帰時期は医師などとも相談し慎重に検討しております」と報告していた。

「報道ステーション」では、富川アナをはじめとする5人が新型コロナに感染。富川アナをめぐっては一時発熱後、熱が下がったことを理由に番組出演を続けたことが問題視されたが、「感染が疑われる症状が出てからの富川アナの出演につきましては、重く受け止めています」とし「出演者の体調把握等につきまして、至らない点があったと考えています。視聴者・関係者の皆さまにおわび申し上げます」と謝罪していた。