日本テレビ系で新年1月にシリーズ化して放送している「市川海老蔵に、ござりまする」は、来年1月9日午後10時の放送で第8弾となる。

本来であれば「團十郎・新之助ダブル襲名」の記念すべき放送回になるはずだったが、2020年は世界中で新型コロナウイルスの猛威が吹き荒れ、歌舞伎界にも容赦なくその影響が襲い掛かってきた。

予定された襲名公演はすべて延期になり、一家は初めてステイホーム生活を経験することになった。緊急事態宣言で、密着取材も中断を余儀なくされた。

3カ月ぶりに取材班が目にしたのは、生涯初めての白紙のスケジュールに戸惑いながら、立ち止まらずにコロナの障壁を受け止め、家族と仲間を守るべく奔走する市川海老蔵(43)の姿だった。

緊急事態宣言の解除後、取材班が海老蔵宅に入ると、海老蔵一家はステイホーム中に日課となった動画サイト「ユーチューブ」の配信の真っ最中だった。

終始ノリノリの長男勸玄くん(7)、渋りながらも楽しげな麗禾ちゃん(9)。一家の「新しい日常」となった配信は、舞台が中止となってもファンや社会とつながる新たな海老蔵の考えた試みでもあった。

「團十郎白猿になったらできなかった。海老蔵のうちにできることをとことんやる」と、コロナ禍に動じることなく、常に前向きだった。

コロナ禍でイベントが次々と中止になっていった。歌舞伎も例外ではなかった。仕事がなくなった若手俳優やスタッフは、アルバイトをして生計を立てていたという。

この状況下で海老蔵は「24時間テレビ」でのパフォーマンスや全国巡業で精力的に舞台に立った。「エンタメの力で日本にパワーを届けたい」「俳優やスタッフを救いたい」との一念があった。

大きな反響を呼んだ「24時間テレビ」の生歌舞伎パフォーマンスの裏側にも密着した。

新之助への襲名披露が延期されても、勸玄君は自宅で懸命に稽古を続けていた。昨年、舞踊家として4代目・市川ぼたんを襲名した麗禾ちゃんも、日本舞踊の腕を磨いていた。

年末が近づき2人そろって1月の歌舞伎の舞台に出演することが発表され、チケットは即完売した。

2人が歌舞伎の舞台に立つのはおよそ1年ぶり。勸玄くんにカメラを向けると、しっかりとした言葉で舞台への意気込みを語った。ぼたん、勸玄くんの愛くるしい姿だけでなく、幼くして芸の道に生きる2人の奮闘ぶりも余すところなくお茶の間に届ける。