歌舞伎俳優尾上菊五郎(78)が22日、都内で、国立劇場初春歌舞伎公演「通し狂言 四天王御江戸鏑(してんのうおえどのかぶらや)」(1月3~27日、14日は休演)の取材会に出席した。

源頼光に仕えた四天王を描く作品で、菊五郎は鬼退治の武勇で知られる渡辺綱を演じる。

初春公演は、流行語や時事ネタを取り入れた演出が恒例とあって「鬼滅の刃」は登場する? と聞かれると、菊五郎は「いいね。使わせてもらおうか」と笑い、中村時蔵(65)も「立ち回りで切られる場面があって、そこは鬼滅のなんか、かな…」。

10年前に復活上演した演目を、感染対策のため上演時間や演出を見直す。菊五郎は「大がかりな仕掛けはできませんが、パーツ、パーツをくっつけて、面白さでは(10年前に)負けないようにしたい」とした。

歌舞伎公演も新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた。尾上松緑(45)は「去年、おととしのペースに戻って、それが自然になることを祈念したい」と話し、尾上菊之助(43)は「世の中が明るくなることを祈念しながら、初春公演をつとめたい」と話した。