政府が新型コロナ特別措置法に基づく緊急事態宣言を首都圏1都3県に再発出してから一夜明けた8日、芸能界も対応に追われた。今月28日から開始予定だったEXILE TRIBE(一族)による全国ドームツアーの一部公演延期が発表されたほか、布袋寅泰(58)も今月末の40周年記念ライブを無観客配信ライブとすることを決めた。映画館も運営各社が午後8時までの時短営業などを決め、政府の要請に応じる形だ。

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LDH JAPANはEXILE TRIBEの全国ドームツアー「RISING SUN TO THE WORLD」について、今月28~30日の東京ドーム公演、および来月5~7日の福岡ペイペイドーム公演の6公演を延期すると発表した。

政府はライブなどイベントについては、会場の収容率50%で上限5000人と要請しているが、各ドーム公演では50%でも数万人規模となり、5000人での開催は現実的ではない。エンタメ界復活に向けて開催を検討も、やむなく延期の判断が下された。東京ドーム公演は3月8~10日に振替公演を行い、福岡公演は日程調整中という。2月8日以降の公演については今後協議していく。

布袋は今月30、31日に日本武道館で予定していた40周年記念ライブを無観客配信ライブに変更。AKB48は東京ドームシティホールで今月22~24日に開催予定だった15周年記念ライブ7公演の中止と、東京・秋葉原のAKB48劇場での公演を当面の間、見合わせる。

シネコンチェーン各社は、全国興行生活衛生同業組合連合会の方針にのっとり、1都3県の映画館で当面の間、最終上映を午後8時までに終了する時短営業と、酒類の販売は午後7時までとする措置を発表した。座席指定券の販売については、TOHOシネマズや松竹マルチプレックスシアターズは、先売りを一時停止し観賞当日の販売とする。

15日公開予定だった米映画「ザ・スイッチ」は公開が延期された。今後も洋画を中心に新作の公開延期が相次ぐ可能性がある。

松竹は、歌舞伎座で上演中の「寿 初春大歌舞伎」について、11日から第3部の開演時間を25分繰り上げて午後6時20分に開演し、同8時までに終演すると発表した。第1部と第2部は時間変更せず、12、19日の休演日をのぞき、千秋楽27日まで予定通り上演する。

吉本興業は12日から全国14の常設劇場などでの公演や主催ライブについて、終演が午後8時を超える公演を中止するとした。また、12日以降にチケット販売する公演は、客席の収容率を50%以下に変更する。

テレビ各局は感染防止対策をより徹底していく。関係者によると、有観客にしていたスタジオを再び無観客にしたり、ゲストはリモート出演とするなど、改めて接触を減らす対策を講じていくという。