TBSが、東日本大震災から10年の節目に「つなぐ、つながる」をテーマに、3月6日から各情報番組で報道特別番組を編成し、同11日には「音楽の日」(午後7時)を放送することが10日、分かった。

6日午後2時からの報道特番「東日本大震災10年「つなぐ、つながる」スペシャル(仮)」では、同局「Nスタ」(月~金曜午後3時49分)でキャスターを務める同局井上貴博アナ(36)とホラン千秋(32)、「news23」(月~木午後11時、金曜午後11時30分)でキャスターを務める小川彩佳(35)が出演。最新研究を踏まえた徹底取材で、津波の実像に迫ったり被災者の10年の歩みをたどったりする。

11日午後1時55分からは「東日本大震災10年 Nスタスペシャル(仮)」を放送。井上アナは当時について「入社4年目。『朝ズバッ!』でリポーター業務をしている時でした。発災直後、スタッフと3人でタクシーで北上。翌日、宮城と岩手に到着。カメラが回りリポートしなければいけないのに、言葉が出なかったことを鮮明に覚えています」と振り返り、「どう言葉を紡ぐべきか。覚悟をもってお伝えします」と意気込んだ。

ホランは「これからの10年、20年、その先をどう過ごしていくべきなのか、今までつないできた命と想いを未来につなげるために何が必要なのかを、テレビの前の皆さんと一緒に考えていけたらと思っています」と誓った。

小川アナは「節目の時、さまざまな角度から被災地の歩みを見つめ、教訓に学び、心ひとつに未来への祈りをささげる、縦に横に『つながる』時間をともに過ごせたらと思っています」と話した。

また、11日は「東日本大震災10年-」の後に「音楽の日」が放送される。「音楽の力で日本を元気に!」というテーマで11年から始まり、震災と強い結びつきのある同番組。番組開始当初からのコンビ、中居正広(48)と安住紳一郎アナ(47)が司会を務める。アーティストたちは被災地と被災者の10年を想い、日本を力づける。

中居は「10年前に聞いた『歌』…。あの時と今では、まるで違う歌のように聞こえることもあります。聞く人のタイミングによって受け止め方が変わっていく…。これが、僕が思う『歌の力』。音楽には限界がないのですね」と音楽の魅力を語った。

続けて「東日本大震災から10年が経ちました。あの日以来、自分に何が出来るのか、何を発信して表現すれば良いのか。ずっと考えてきました」と思いを明かし「口では『風化させてはいけない、忘れてはいけない』と話してきましたが、日常の中で思い続けることが、難しいことも知りました。震災から10年が経った3月11日。『音楽の日』で改めてあの日のことを考え直すキッカケになればと思います」とコメント。

安住アナは「2011年に始まった音楽の日。会場は東北からのお客様でした。ステージを見る目が輝いていました。音楽が人にチカラを与える瞬間を見た気がしました」と思い返した。「今年は条件がそろえば、東北を会場に音楽の日ができるようです。当初から番組の目的は一貫しています。今年もよろしくお願いします」と呼び掛けた。